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第39回:桐畑慎司さん「民謡の発掘と再創造を目指して」

By yamasato, 2014年4月21日

第39回ゲスト:桐畑慎司さん(民謡合唱団 篝 団長)

民謡のようで民謡でない、合唱のようで合唱でない。(笑)
民謡を合唱で歌う、それも京都の民謡のみを歌う「民謡合唱団篝」の団長が桐畑さんです。
「民謡の発掘と再創造を目指す」という目標のもと、京都府の各地に残る民謡を掘り起こし、それを合唱形式にアレンジして、発表していくというユニークな活動を1970年から行っているんです。
桐畑さんと民謡合唱団篝の出会いは、1982年になります。
大学で混声の合唱団に入っていた桐畑さん(ワッハ局長)ですが、夢中になりすぎて留年してしまいました。
その頃、知り合いだった篝の団員の方から、「留年して暇だろうから歌いいおいで」と声をかけられ、練習を覗くことになりました。その時に練習していた「追分」という京都の民謡を合唱にアレンジした曲に大いに感激。そこから、毎週土曜日にかかさず練習に参加。桐畑さんは浜松出身なんでしが、民謡合唱団篝で歌うために関西に就職したというから、相当入れ込んでいますね。
「民謡の魅力は?」という質問に、桐畑さんはこう応えます。

そうですね…
民謡のメロディー歌詞は、一般の人が生活の中で歌いついできたものなんで
私たちがどうやって歌おうかと考えるときにまず考えるのは、
どんな気持ちで歌ったのだろう?、どんな作業や仕事をしながら歌ったのだろう?
と、インタビューした資料を読み返したり、創造したりしていろいろ表現を考えます。
人々のくらしや気持ちを想って歌うのが、私は本当に気に入っているんですね。
大げさな言い方かもしれませんけど、私達なりの「人間賛歌」なんです。
と熱く語ります。
学校で習った西洋音階とは異なる民謡の音階に戸惑いながらも慣れてくると、
その味わい深さにすっかりはまったとのこと。
また、歌の伴奏で篠笛や和太鼓を演奏する桐畑さんですが、京都音楽界の草分けでもある当時の指揮者、青山政雄先生に厳しく指導いただいて上達したとのことです。
「どんな思いで歌われたのか、それをフレージングで表現しなさい」
「篠笛の先生はいらない、とにかく良い演奏を聞きなさい」
といったアドバイスをひたすら守り、何とか人前で吹けるようになったとのことです。
京都にたくさんの民謡があったなんて驚きですね。
また、それを掘り起こし、合唱で歌っている人がいる。
何だか応援したくなりますね。
「機会があったら是非お聞きください。5月6日に京都でCD発売記念演奏会をしますよ!!」
とのこと。興味がある方は是非京都に足を運んでくださいませ。