第38回:松田春美さん「ナースから古民家再生へ」

第38回:松田春美さん「ナースから古民家再生へ」

By yamasato, 2014年4月7日

松田春美さん「ナースから古民家再生へ」

今日のゲストは、元看護師の松田春美さん。

「元」ってどういうこと…3月に11年間務めた看護師の仕事にピリオドを打ち、生まれ育った鳥取県の大山に戻られます。帰ってから何をするのか…古民家再生&農業なんです。建ってから200年立つ祖父母の民家を再生し、農業を営んでいるご両親から学びながら自らの生活に必要な食をつくっていく生活を目指すとのこと。そんなくらし、生活が、松田さんの夢だったんですね。

高校まで大山で過ごされ、大阪に来られて13年間、看護師として学び、勤めてこられた松田さん。大阪で働いていても「出稼ぎ」の気分で、くらしのベースはいつも大山にあったと言います。標高500mで10件ほどが寄り添う山あいの村で、夏でもエアコンを使うのが1週間ほどで避暑地にはもってこいのとても素敵な環境のようです。数年前に帰省して大阪に戻ろうと車で送ってもらったときのことが忘れられないと松田さん言います。
「ちょうど冬ですごい雪だったんです。父に駅まで車で送ってもらったんですけど車が立ち往生してしまって…その時に近所の皆さんが雪かきなど手を貸してくれてなんとかなったんです。ご近所づきあいがわずらしいってよく言われるんですけど、いざというときに助け合える大事なコミュニティーなんだなってしみじみ思ったんです。」
近所とのつきあい、食べ物をつくる、こういったことをしっかり学んで「人間力」を磨きたい!と松田さんは言います。確かに、世の中は便利になりましたが、その分、私達は自力で生きる力が弱くなっているのでしょうね。生き抜くためのつきあい、支えて暮らし合うつきあい、あらためて大事にしなければなと局長はしみじみ感じた次第です。(笑顔)
古民家再生を目指す祖父母の家に、松田さんは毎日のように通い過ごしました。
「田舎なのでもちろん鍵はかかってません。好きなときにぶらっと行くんです。親戚の人が寝てたりとか、みんなが自由に出入りするようななんとも言えない雰囲気なんです。土間にかまどがあって…そうそうおじいさんが自分でつくった薪のストーブもあります。(笑)」
田舎とは言え、それなりに開発も進み、風景もどんどん変わっていく景色に、せめて自分が楽しく過ごした思い出いっぱいの家をしっかり守っていきたいのだそうです。築200年ですので老朽化が進み、古民家再生のセミナーにも通い、本格的に再生をしようと考えています。父母が継いだ田畑や山もしっかり定入れをしていかないと荒れてしまう…古里の環境、景色を守りたいという強い思いもあり、農業をやろうとされているので。開発で景色は変わりますが、手入れをしなくても景色は荒れるんですね。
「守る」ためには、手をしっかりかけなければいけないんだ!!(W)
ということに気づいた局長でした。「人間力」、「守る」強い志しに局長長と秘書はうなづき合いました。
「くらしって人それぞれですよね。皆さん、それぞれ馴染んできた生活、風景があります。私はそれが大仙だということ。大山によく合うんですかねー。」
と笑う松田さんに、大山の雄大でゆったりとした空気を感じながら収録を終えることができました。